
iPhone 17の上に黄色い付箋が貼られ、その上に「カナディ」という文字が書かれています。よく見かける中古取引の認証ショットのように見えます。しかし実際、この画像は私がAIで作成した偽物の中古取引認証ショットです。
今や誰でも数行の文章を入力するだけで、本物のように見える画像を作成できます。光の方向から始まり、影、文字の押された跡まで、AIは人間が意図した本物らしい痕跡を精巧に再現します。AIは創作の限界を広げ、情報アクセスの速度を高めました。商品画像を自動で補正し、映像編集の壁を下げ、誰でも手軽にプロレベルのコンテンツを制作できるようにしました。企業は効率を、個人は表現の自由を得たのです。
しかし、同じ技術が「本物のような偽物」を作るのに使われることもあります。かつてコミュニティでは「AIを利用した新種詐欺注意報」のような事例が話題になり、SNSにはAIを利用した存在しない人物の認証ショットや商品が溢れることもありました。AIで作られたレビュー、合成されたアンボクシング映像、さらには取引認証写真まで登場し、「信頼できる証拠」の基準が揺らいでいます。
レビュー、口コミ、認証ショットは長い間、eコマースや物流を問わず多くの市場で信頼の象徴でした。今では、その信頼をどのように証明するかが新たな課題となっています。

かつて口コミやアンボクシング映像は、製品を信頼させる簡単な根拠でした。しかし今は、そのすべての「信頼の手がかり」が疑われています。消費者は今、見せられる画像よりも、改ざんできない証拠を求めています。
この流れは中古取引やリセール市場で特に顕著に現れています。商品の真贋を証明するため、プラットフォームは自ら「検証者」になり始めました。主要な中古プラットフォームは直接検品センターを運営したり、正規品認証技術の開発に投資しています。単に取引をつなぐ役割を超え、正規品・偽物を区別し、信頼を管理する主体に変わっているのです。
しかし、依然として残る疑問があります。正規品判定は技術で可能になりましたが、「そのプロセスが実際にそのように行われたか」を示すことは別の問題です。データではなく実際の瞬間の記録、つまり改ざん不可能な映像が必要な理由です。
AIは今や画像、音声、映像まで作り出すことができます。もっともらしい梱包シーンやアンボクシング映像もいくらでも生成できます。そのため、企業やプラットフォーム、物流センターはAIを悪用したケースを事前に防ぐ努力が必要です。このような状況で単純な記録を残すだけでは不十分です。記録を残しても、それが簡単に複製されたり編集・流通されないように管理する体系が必要です。
代表的な対応方法の一つは、改ざんできない映像記録ソリューションで対応することです。リアルパッキングのようなソリューションは、現場記録を映像ファイルとして残すことを超え、再生・送信・編集の制御権を設計して信頼を保護しています。

✔ すべての映像には自動的に「リアルパッキングで撮影された実際の映像です。」という文言が別途挿入されます。
✔ すべての映像はWeb管理画面で確認でき、顧客に送信可能です。送信時にはリアルパッキングのドメインが付いて送信され、確認時はリアルパッキングが提供するビューページでのみ確認可能です。そのため、ブランドも顧客も編集できません。
✔ 映像はダウンロードできず、必要な場合のみ限定的に提供されます。
この流れは単に証拠を集める段階にとどまりません。映像が改ざんされていない状態で残っているという事実、それ自体が信頼の基準になるからです。したがって、企業は単に映像を残すことにとどまらず、改ざんされた映像や画像で発生する可能性のある悪質なクレームに対応する内部システムとプロセスを備えることが重要です。
改ざんが容易になった時代には、記録の量よりも記録の完全性がより大きな意味を持ちます。結局、顧客、部署、企業間の信頼を守るためには、改ざんできない映像記録があるかどうかが重要です。
今や取引の信頼は「映像記録」を前提に築かれています。商品を交換したりサービスを利用する際、映像が残っているか否かが信頼の出発点になっています。
消費者間取引(C2C)では「映像認証取引」が拡大しています。販売者は商品状態を映像で残し、購入者はその記録を通じて取引の真贋を確認します。単純な写真一枚よりも、撮影過程が残った映像がはるかに強力な証拠になります。
ブランドと消費者間の取引(B2C)でも変化は明確です。入庫、出庫、検品、修理、返品など配送前後の映像記録が、顧客対応と内部管理の基準として活用されています。カスタマーサービスだけでなく、映像はブランドが示すことができる「運営信頼」の形態として拡大しています。
企業間取引(B2B)でも映像は契約の根拠として位置づけられています。納品や入庫、検品過程で残された映像は、書類よりも速く明確な証拠手段として使われています。
特に中古・リセール市場では、「誰がより良く梱包したか」よりも「誰がより確実に証明したか」が競争の基準になりました。今や信頼は説明や言葉ではなく、改ざんできない映像記録で語られます。AIが作った画像ではなく、本当のプロセスを収めた映像が取引の新しい言語になっています。
偽物が溢れる時代に「映像がある」という言葉だけでは不十分です。その映像が改ざんされていないという事実、まさにその点で信頼が作られます。AIでほぼすべてを作り出せる世界で、改ざん不可能な映像記録の必要性がさらに高まっています。
入出庫や取引、納品など証拠が必要なすべてのプロセスをどのように記録し守るかが、企業の信頼を決定づける基準になっています。すでに多くのブランドがこのような変化を認識しています。不確実な世界であればあるほど、改ざんできない証拠映像の重要性はさらに大きくなるでしょう。